ポジショントレードとは?
ポジショントレードとは、数週間から数ヶ月の中期的な期間を前提に、
投資成果を狙うトレード手法のことを指します。
短期的な売買を繰り返すスイングトレードとは異なり、
より大局的な相場観に基づいてポジションを構築し、保有期間中の値動きをじっくり捉えるスタイルです。
ポジショントレードで成功するためには、何よりも「Buy Low, Sell High(安く買って高く売る)」という基本を徹底することが求められます。
また、株価は直線的に上昇・下落するわけではないため、
予想と反対方向に動いた場合は、早めに損切りを実行する判断力も重要なスキルとなります。
ポジショントレード成功のために重要な4つのポイント
1.投資期間を事前に決めておく
中期投資を行う以上、あらかじめ売却目標時期や保有期間を決めておくことが重要です。
時間軸を明確にすることで、感情的な判断ミスを防ぎやすくなります。
2.日々の値動きよりも大局的な相場観を重視する
短期的なニュースや値動きに振り回されず、
**相場全体のトレンド(上昇トレンド・下降トレンド)**を重視する視点が欠かせません。
中期的なテーマや経済指標、金利動向などをもとに、
ポジションを保有するかどうかを判断していきます。
3.損切りの水準をあらかじめ設定しておく
相場が思惑と反対に動いた場合に備え、
**損切りライン(許容できる損失額)**を事前に設定しておくことが不可欠です。
迷いや後悔を避けるためにも、機械的に損切りを実行できるルールを作るべきです。
4.1回あたりの売買金額を制限する
全資産を一度に投じるのではなく、
1回の売買で投入する金額の上限を設定しましょう。
これにより、想定外の急落に直面しても、資産全体へのダメージを抑えることができます。
ポジショントレードにおけるリターン目標と現実
ポジショントレードにおける成果評価は意見が分かれるところですが、
取引コスト(売買手数料など)を差し引いた後で、
少なくとも長期金利以上のリターンを目指すべきとされています。
歴史的なリスクとリターンの関係を考えると、
年率7〜8%程度のリターンを目標とするのが理想です。
しかし、過去数十年の平均リターンを、数ヶ月間の中期トレードで安定的に実現することは、
非常に難易度が高いのが実情です。
大きな下落局面ではどう対応するか
たとえば、2007年末から2009年にかけて発生したサブプライムローン問題による株式市場の低迷では、
日本金融機関は比較的影響が小さかったにもかかわらず、株価は大きく下落しました。
このように、市場全体が恐怖に包まれる局面では、
業績や財務体質に関係なく株価が一斉に売られることも珍しくありません。
株価が大幅に下落した後は、
- 長期間にわたる低迷
- 評価損の長期化
が発生するリスクもあります。
したがって、こうした「大波」を受けた場合、
速やかに損切りを行い、ポジションを縮小・調整する判断が重要です。
感情に流されず、あらかじめ定めたルールを厳格に守ることが、
ポジショントレード成功の鍵となります。
まとめ|ポジショントレードは「戦略と規律」が全て
ポジショントレードは、中期的な視点を持ちながら、
適切なタイミングで売買を行う高度な技術が求められます。
- 大局観に基づいた判断
- 損切りの徹底
- 資金管理の厳格なルール
これらを守ることで、安定的な成果を目指すことが可能になります。
相場には常に不確実性がつきものですが、
自分なりの「運用ルール」を持ち、ブレずに実行することが、
最終的な成功への近道となるでしょう。