ゴールドウインに興味を持ったきっかけ
私は登山が趣味で、THE NORTH FACEというブランドを愛用しています。
そのため、「THE NORTH FACE」の日本展開に関わる企業を調べたところ、
**ゴールドウイン(証券コード:8111)**が日本国内における商標権を保有していることを知り、興味を持ちました。
今回はゴールドウインについて詳しく調べてみました。
ゴールドウインの会社概要
ゴールドウインは、富山県に本社を置く創業70年以上の老舗企業です。
もともとは「津沢メリヤス」という肌着製造会社からスタートし、
1964年の東京オリンピックでユニフォーム製作を依頼されたことが大きな転機となりました。
その際、社名も「ゴールドウイン」に変更され、
- 「金(ゴールド)」
- 「勝つ(ウイン)」
に由来するシンプルな名前となっています。
ゴールドウインの成長の歴史
- 1980年代後半:スキーブーム到来、「ellesse(エレッセ)」との提携でスキーウェアが大ヒット
- 1990年代以降:
- 「HELLY HANSEN」
- 「Champion」
- 「THE NORTH FACE」
といった海外ブランドのライセンスビジネスを拡大
- 2007年:「SPEEDO(スピード)」ブランドとのライセンス契約(競泳用水着「レーザー・レーサー」)
これらのブランド展開により、ゴールドウインは総合スポーツアパレル企業へと成長を遂げました。
企業基本情報
項目 | 内容 |
---|---|
証券コード | 8111 |
銘柄名 | 株式会社ゴールドウイン |
業種分類 | 繊維製品 |
本社所在地 | 富山県小矢部市 |
設立年 | 1951年 |
上場市場 | 東証プライム市場 |
決算期 | 3月 |
特色 | アウトドアブランド(THE NORTH FACE)を中心としたマルチブランド展開 |
財務・指標(連結ベース)
指標 | 数値(2020年7月時点) |
---|---|
PER(株価収益率) | 29.59倍 |
PBR(株価純資産倍率) | 6.82倍 |
ROE(自己資本利益率) | 25.00% |
ROA(総資産利益率) | 20.50% |
配当利回り | 約0.85% |
時価総額 | 約3,240億円 |
キャッシュフローの推移も良好であり、営業キャッシュフローは黒字を維持しています。
キャッシュフロー項目 | 金額(百万円) |
---|---|
営業CF | 13,650 |
投資CF | -3,449 |
財務CF | -6,157 |
現金等残高 | 16,391 |
※出典:楽天証券・企業IR情報
ゴールドウインの株主優待・配当
ゴールドウインは、株主優待制度も実施しており、
長期保有を重視した株主還元方針を打ち出しています。
一方で、**配当利回りは約0.85%**と、やや低めとなっています。
配当金重視の投資家にとっては、少々物足りない水準かもしれません。
ゴールドウインの現状と今後の展望
2020年は新型コロナウイルスの影響により、
- 国内外のスポーツイベント中止
- 店舗営業の自粛
- 消費マインドの低下
といった厳しい状況に直面しました。
直近の決算では、営業利益が前年比8割減となるなど、
大きな打撃を受けたことがわかります。
しかし、同社は、
- システム投資
- 物流強化
- ECサイトの拡充
といった、中長期の成長を見据えた積極投資を継続しています。
また、海外(特に欧州・中国)への直営店展開も推進しており、
次なる成長ステージを目指しています。
森の見解
今回調べてみて、正直なところ、
私は「ゴールドウイン」という会社についてあまり知識がありませんでした。
しかし、実際には、
- 長期保有しても安心な優良企業(ダイヤモンド・ザイ評価)
- 高いブランド力とマーケティング力
- 堅実な財務基盤
を持つ、非常に安定した企業であることが分かりました。
特に、私自身が愛用する「THE NORTH FACE」ブランドを展開している点には親近感を覚えました。
一方で、スポーツイベント依存型のビジネスモデルであること、
また現在は配当利回りが低めであることから、
すぐに購入するかは慎重に判断したいと考えています。
なお、2020年7月1日時点の株価は1株7,000円前後となっており、
私の資金状況ではやや高額に感じています。
将来的には、資金に余裕ができた段階で、
長期保有銘柄の一つとして検討していきたいと思います。