Excel VBA で Power Query の結果を「テーブル」(ListObject) として展開する方法

2025年7月27日

Power Query で取得したデータは、一覧表 (ListObject) としてシートに配置すると並べ替えや集計が容易になります。本記事では VBA を用いて、既存クエリを外部データソースとしてテーブルへ展開する手順を解説いたします。

前提条件

項目	内容
Excel	Microsoft 365／2019／2016
事前準備	ブック内に Power Query「`Query_Import`」が登録済みであること

サンプルコード

Sub LoadQueryAsTable()

    Dim targetTbl As ListObject   ' 生成されるテーブルを格納
    Dim tblDest   As Range        ' 挿入先セル
    
    ' 挿入開始セルを指定
    Set tblDest = Sheet1.Range("A1")
    
    ' ListObject を追加し、Power Query を外部接続として指定
    Set targetTbl = Sheet1.ListObjects.Add( _
        SourceType:=xlSrcExternal, _
        Source:= _
            "OLEDB;" & _
            "Provider=Microsoft.Mashup.OleDb.1;" & _
            "Data Source=$Workbook$;" & _
            "Location=Query_Import;", _
        Destination:=tblDest _
    )
    
    ' 取得クエリを設定しデータを展開
    With targetTbl.QueryTable
        .CommandType = xlCmdSql
        .CommandText = Array("SELECT * FROM [Query_Import]")
        .Refresh
    End With
    
    ' テーブルスタイルを任意に変更（例：薄い青）
    targetTbl.TableStyle = "TableStyleLight9"
    
    MsgBox "Power Query のデータをテーブルとして展開しました。", vbInformation

End Sub

コードの要点

処理	説明
`ListObjects.Add`	`SourceType:=xlSrcExternal` とし、`Location=Query_Import` でブック内クエリを指定します。
`CommandType = xlCmdSql`	SQL 形式で `SELECT *` を発行すると、フィルターや列選択を柔軟に変更できます。
テーブルスタイル	`TableStyleLight9` など任意のスタイル名を設定可能です。

応用アイデア

要件	実装例
テーブルを別シートに配置	`Sheet2.Range("B3")` など、`tblDest` の参照を変更します。
クエリ名を変数化	`Dim qName As String: qName = "Query_Import"` として `Location=` や SQL 内部で差し込みます。
更新ボタンの作成	フォームコントロールのボタンに本マクロを割り当て、ワンクリック更新を実現します。