プログラミングの基本は、コンピュータに計算をさせることです。この記事では、C#を使って足し算や引き算などの基本的な計算を行う方法を、初心者にも分かりやすく解説します。
計算の前に知っておきたい基本用語
計算コードを見る前に、いくつか基本的な言葉を覚えておきましょう。これが分かると、コードの意味がすんなり理解できるようになります。
サンプルコード
Console.WriteLine(1 + 1);
- リテラル (Literal)
1
のように、コードに直接書き込む「数値」や「文字」そのもののことです。 - 演算子 (Operator)
+
のように、計算の種類を指示する記号です。+
(足し算)や-
(引き算)などがあります。 - 式 (Expression)
1 + 1
のように、リテラルと演算子を組み合わせて、何らかの値になるものを指します。この式の結果は2
になります。 - 文 (Statement)
Console.WriteLine(1 + 1);
のように、コンピュータに対する一つの命令の単位です。C#では文の最後にセミコロン;
を付けます。
簡単に言えば、「1
と1
というリテラルを+
演算子で足す1 + 1
という式を、画面に表示しなさい」という文になります。
C#で四則演算をしてみよう
それでは、実際のコードを見ていきましょう。ここでは、足し算、引き算、掛け算、割り算、そして割り算の余りを求める計算を行います。
足し算 +
// 10 + 5 を計算して表示
Console.WriteLine(10 + 5);
実行結果
15
引き算 -
// 10 - 5 を計算して表示
Console.WriteLine(10 - 5);
実行結果
5
掛け算 *
掛け算には *
(アスタリスク) を使います。数学で使う×
ではないので注意しましょう。
// 10 × 5 を計算して表示
Console.WriteLine(10 * 5);
実行結果
50
割り算 /
割り算には /
(スラッシュ) を使います。
// 10 ÷ 5 を計算して表示
Console.WriteLine(10 / 5);
実行結果
2
割り算の余り %
%
(パーセント) を使うと、割り算をしたときの余りだけを求めることができます。
// 10 ÷ 3 の余りを計算して表示 (10 ÷ 3 = 3 余り 1)
Console.WriteLine(10 % 3);
実行結果
1
計算の優先順位を理解しよう
C#の計算は、数学と同じように優先順位があります。+
や -
よりも、*
や /
が先に計算されます。
// 2 + 3 × 4 を計算
// 掛け算が優先されるため、3 * 4 が先に計算される (2 + 12)
Console.WriteLine(2 + 3 * 4);
実行結果
14
もし足し算を先に計算したい場合は、数学と同じように ()
(かっこ) を使います。
// (2 + 3) × 4 を計算
// かっこが優先されるため、2 + 3 が先に計算される (5 * 4)
Console.WriteLine((2 + 3) * 4);
実行結果
20
注意点:エラーになる書き方
数学の式では 2(3+4)
のように掛け算の記号を省略できますが、C#ではエラーになります。掛け算の *
は絶対に省略できません。
// これはエラーになるコードです!
Console.WriteLine(2(3 + 4));
// 正しくはこちら
Console.WriteLine(2 * (3 + 4));
まとめ
今回は、C#を使った基本的な計算方法について解説しました。
- 四則演算には
+
,-
,*
,/
の演算子を使う。 %
を使うと割り算の余りが求められる。- 計算には優先順位があり、
()
を使うと優先順位を変えられる。 - 掛け算の
*
は省略できない。
これらのルールを覚えれば、さまざまな計算をプログラムで行うことができます。まずは簡単な計算から試してみてください。