【C#】相対パスでCSVファイルを読み込む方法|絶対パス不要で他PCでも動くコード

目次

経緯

これまでCSVファイルを読み込む際に**絶対パス(フルパス)**を使っていましたが、
他の人が同じコードを実行する際に、環境依存でエラーが発生しやすいと感じました。

そこで今回は、相対パスでCSVファイルを読み込む方法を学習しました。
相対パスを使用すれば、環境に依存せずどのPCでも動く柔軟なコードを作ることができます。


使用環境と前提条件

  • Windows Forms アプリケーション
  • 読み込むCSVファイルは、プロジェクト直下の data フォルダ内に配置
  • 読み込む対象はすべての .csv ファイル(拡張子指定も可能)

実装コード:相対パスを使ってCSVを読み込む

以下は、フォームに設置したボタン btnReadcsv をクリックしたときに、
プロジェクト内の data フォルダからCSVファイルを読み込むコード例です。

private void btnReadcsv_Click(object sender, EventArgs e)
{
    // 実行ファイルの2階層上(プロジェクトのルート)を取得
    string projectDir = Directory.GetParent(Environment.CurrentDirectory).Parent.FullName;

    // プロジェクト直下の data フォルダを指定
    string dataDir = Path.Combine(projectDir, "data");

    // data フォルダ内のすべてのCSVファイルを取得
    var files = Directory.GetFiles(dataDir, "*.csv");

    foreach (var file in files)
    {
        // ファイル内のすべての行を読み込む
        var lines = File.ReadAllLines(file);

        foreach (var line in lines)
        {
            var values = line.Split(',');

            // 必要な処理をここに記述(例:データ表示や加工)
        }
    }
}

このコードのポイント

  • Directory.GetParent(Environment.CurrentDirectory).Parent.FullName
     → アプリケーションの実行フォルダから2つ上の階層(=プロジェクトのルート)を取得
  • Path.Combine() でディレクトリを結合し、環境に依存しない形式でパスを構築
  • .csv 拡張子を指定して、対象ファイルを限定

応用例

  • 別フォルダ(例:resourcesinput)への対応も容易
  • データロギング、CSVによる初期設定読込処理などにも応用可能
  • 開発時とリリース時の環境差異にも強い構造

注意点

  • 相対パスでアクセスするディレクトリ(例:data)は、プロジェクトと一緒に配布する必要があります
  • 実行時にフォルダが存在しない場合、エラーになります。必要に応じて Directory.Exists() で存在チェックを加えると安全です
  • ReadAllLines() ではすべての行を一度にメモリに読み込むため、非常に大きなファイルには ReadLines() の使用が推奨されます

まとめ

相対パスを使えば、環境依存のない柔軟なファイル読み込み処理が実現できます。
特にチーム開発や複数PCでのアプリ共有を行う場合には必須の知識です。

今後もCSVファイルを扱う機会があれば、ぜひ相対パスでの読み込みをベースに設計してみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

私が勉強したこと、実践したこと、してることを書いているブログです。
主に資産運用について書いていたのですが、
最近はプログラミングに興味があるので、今はそればっかりです。

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