FIREとは
FIREとは「Financial Independence, Retire Early」の略で、
「経済的自立を達成した上で、早期にリタイアする」というライフスタイルの考え方を指します。
一般的には「セミリタイア」とも呼ばれ、単なる資産形成ではなく、自由な生き方を重視する潮流として、世界中で広がりを見せています。
世界に広がるFIREムーブメント
FIREムーブメントとは、主に米国の若い世代を中心に広がっている「経済的自由を達成し、早期退職を目指す」というライフスタイルの動きです。
米国におけるFIRE達成の基本は、
- 収入を増やす
- 支出を減らす
- 貯蓄率を高める
というシンプルな方針に基づいています。
ここで重要なのは、「億万長者になること」が目標ではないという点です。
FIREは、資産や支出といった経済状況そのものよりも、自分自身の生き方や価値観を重視する概念です。
お金はあくまで手段であり、最終的な目的ではありません。
FIRE達成のために重要な「収入」と「支出」の管理
収入について
若いうちに「入金力(投資資金の確保力)」を最大化することが、FIRE達成への最重要課題です。
収入の増加は、資産形成のスピードに直結します。
支出について
FIRE達成においては、「支出水準」が達成難易度を大きく左右します。
例えば、生活費が10万円の方と20万円の方では、
同じ配当収入で生活する場合、必要となる元本が単純に倍異なります。
したがって、自分にとって快適な生活水準が高いか低いかは、FIRE可能性に大きく影響を与えるのです。
家計簿をつけることで、自身の月々の支出を客観的に把握できます。
完璧でなくても良いので、目安を知っておくことは大切です。
ちなみに、私の場合は月々約20万円の生活費がかかっています。
FIREを達成するための具体的方法
高配当株・連続増配株を買い続ける
株式を継続的に購入し、配当金を積み上げていくことが、FIRE達成の近道といわれています。
株式を買い増すごとに、得られる配当金も増加します。
そして、給与所得と配当金を再び投資に回すことで、配当収入は右肩上がりに成長していきます。
人間が長期間にわたって努力を続けるには、「積み上がっていく実感」が非常に有効です。
配当金という不労所得のキャッシュフローを最大化するためには、
- 証券口座への定期入金
- 入金額の最大化
が不可欠です。
つまり、
- 「給与の大部分を投資に回す」
- 「支出を最適化し、節約する」
という軸を持ち、優良な高配当株・連続増配株への継続的な投資が、FIRE実現への王道です。
配当金による複利効果を実感できる水準とは
少し余談となりますが、配当金が**月額10万円(税引き後)**を超えたあたりから、
キャッシュフローの厚みや、再投資できる規模の拡大を強く実感できるでしょう。
月額10万円の配当を得るためには、
種銭として3,000万円が必要です。
具体的には、3,000万円を高配当株や高配当ETFに投資し、税引き後利回り4%で運用すると、
年間120万円(月額10万円)の配当収入となります。
いずれにせよ、株式市場の暴落などに動揺せず、着実に積み立て続けることが重要です。
景気後退や市場の下落といった荒波の中でも、歩みを止めないことがFIRE達成の鍵となります。
資産形成以上に「生き方」が重要
資産はあくまでもツールに過ぎません。
高消費型のライフスタイルを望む方にとって、FIRE達成は高いハードルとなるかもしれません。
ただし、収入が十分に高ければ、話は別です。
たとえば、セミリタイア後に週2〜3回程度の労働を行う生き方であれば、
完全なリタイアを目指すよりもはるかにFIRE達成は容易になります。
そのためにも、若い時期から
- 自分の価値観を明確にする
- ライフスタイルを見極める
- 入金力(収入−支出)を最大化する
といった努力が重要です。
会社での出世や高額な消費生活よりも、
自由な生き方、主体的な人生、ミニマリズムといった価値観に共感する若者は、今後ますます増えていくでしょう。
私自身も、FIRE達成に向けて努力を続けてまいります。