openpyxl でセル罫線を一括統一する方法（hair・thin・medium・thick・double まで対応）

2025年7月27日

Excel シートのデザインを揃えるうえで、罫線（ボーダー）を統一することは欠かせません。openpyxl を利用すれば、セル範囲を指定して一度に罫線を設定できます。本記事では thin（細線） を例にコードを示し、その他の border_style（hair／medium／thick／double）への切り替え方法もご説明いたします。

動作環境

項目	内容
Python	3.9 以上
ライブラリ	openpyxl（`pip install openpyxl`）
入力ファイル	`sales_results.xlsx`
出力ファイル	`sales_results_bordered.xlsx`

サンプルコード（細線を適用）

from openpyxl import load_workbook
from openpyxl.styles import Border, Side

# 1. ワークブックとシートを取得
wb_path = 'sales_results.xlsx'
workbook = load_workbook(wb_path)
sheet = workbook.active

# 2. 罫線のスタイルを定義（thin）
thin_side = Side(border_style='thin', color='000000')
uniform_border = Border(
    left=thin_side,
    right=thin_side,
    top=thin_side,
    bottom=thin_side
)

# 3. 対象セル範囲（ここでは B2 以降）の罫線を統一
for row in sheet.iter_rows(min_row=2, min_col=2):
    for cell in row:
        cell.border = uniform_border

# 4. 保存
workbook.save('sales_results_bordered.xlsx')

解説

行	説明
`Side(border_style='thin', ...)`	`border_style` に `'thin'` を指定すると、一般的な細線が生成されます。
`Border(...)`	左右上下すべてに同じ `Side` を設定すれば、セルが枠で囲まれます。
`iter_rows(min_row=2, min_col=2)`	見出し行・列を除外したい場合は開始行・列を指定します。

他の罫線スタイルへ変更するには

スタイル	指定例	主な用途
`'hair'`	`Side(border_style='hair')`	極細線で区切りを目立たせたくない場合
`'medium'`	`Side(border_style='medium')`	太さをはっきりさせたい枠線
`'thick'`	`Side(border_style='thick')`	セクション区切りを強調したい場合
`'double'`	`Side(border_style='double')`	二重線でタイトル周囲を装飾するとき

いずれも thin_side の部分を置き換えるだけで適用できます。

応用ポイント

目的	実装方法
行ごとに罫線を変える	行番号の偶奇で if 文を分岐し、`Side` を切り替えます。
外枠だけを太線にする	ループ内で先頭列・最終列・先頭行・最終行を判定し、それぞれ別の `Border` を割り当てます。
既存の罫線をリセット	`cell.border = Border()` を実行すると、罫線なしに戻せます。