Excel VBA で Power Query の結果をシートに一括展開する手順

Power Query で取得したデータを VBA から直接シートへ展開すると、作業手順を大幅に簡略化できます。本記事では QueryTable オブジェクト を使用し、ブック内クエリを読み込んで貼り付けた後、不要になった接続を削除する例を示します。


目次

動作環境

項目内容
ExcelMicrosoft 365/2019/2016
既存クエリ名Query_Sales(Power Query に登録済み)

サンプルコード

Sub DeployPowerQueryResult()

    Dim qtObj  As QueryTable  ' 展開用 QueryTable
    Dim dstRng As Range       ' 貼り付け開始セル
    
    ' 展開先セルを指定
    Set dstRng = Sheet1.Range("A1")
    
    ' QueryTable を追加し、Power Query をデータソースとする
    Set qtObj = Sheet1.QueryTables.Add( _
        Connection:="OLEDB;" & _
                   "Provider=Microsoft.Mashup.OleDb.1;" & _
                   "Data Source=$Workbook$;" & _
                   "Location=Query_Sales;", _
        Destination:=dstRng, _
        Sql:="SELECT * FROM [Query_Sales]" _
    )
    
    ' データを取得
    qtObj.Refresh
    
    ' 接続オブジェクトが不要であれば削除
    qtObj.Delete
    
    MsgBox "Power Query の結果を展開しました。", vbInformation

End Sub

コードの構成要点

処理詳細
接続文字列Provider=Microsoft.Mashup.OleDb.1Data Source=$Workbook$ を組み合わせると、ブック内クエリを外部データソースとして認識できます。
Location パラメータPower Query の名前 (Query_Sales) を指定します。
SQL 式SELECT * FROM [Query_Sales] は全列を取得する基本形です。必要に応じて列名や条件句を追加し、サーバー側で絞り込み可能です。
qtObj.Delete取得後に接続を削除すると、シート上のデータのみが残り、ブックのサイズ増大を抑えられます。

応用アイデア

目的実装方法
テーブル形式で貼り付けたいListObjects.Add を利用し、取得元を同一接続文字列で指定します。
シート名を動的に切り替えたいWorksheets("TargetSheet") を変数化し、複数シートへ同一クエリを展開します。
列選択や並べ替えを行いたいSql 引数を SELECT 列1, 列2 FROM [Query_Sales] ORDER BY 列1 のように編集します。

まとめ

  • QueryTable を使えば、Power Query の結果を即座にシートへ展開できます。
  • 展開後に接続を削除すれば、データだけを残してファイルサイズを抑制できます。
  • SQL 文を変更して列や行を絞り込むことで、読み込み時間を短縮できます。

Power Query と VBA の連携を取り入れ、日次・週次のレポート更新を自動化してみてください。

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この記事を書いた人

私が勉強したこと、実践したこと、してることを書いているブログです。
主に資産運用について書いていたのですが、
最近はプログラミングに興味があるので、今はそればっかりです。

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