【VBA入門】入力規則を設定して不正な値をブロックする方法｜Validationプロパティの使い方

2025年7月21日

Excelでは、ユーザーが**特定の形式や値のみを入力できるように制限する「入力規則」**という機能があります。
この機能をVBAから制御することで、より効率的かつ自動化された入力チェックが可能となります。

この記事では、VBAでセルに入力規則（バリデーション）を設定する方法をご紹介いたします。

入力規則（Validation）とは？

入力規則とは、セルに対して「どのような値しか入力を許可しないか」を指定するExcelの機能です。
たとえば「未来の日付しか入力できない」「整数だけ入力可能」などの制限が可能です。

VBAで入力規則を設定する方法

以下のコードでは、列B全体に対して「2025年1月1日以降の日付のみ入力可能」とする入力規則を設定しています。

Sub 入力規則を設定する()

    With Worksheets("シート1").Range("B:B")
        ' 既存の入力規則を削除
        .Validation.Delete
        
        ' 新しい入力規則を設定（2025/1/1以降の日付のみ許可）
        .Validation.Add _
            Type:=xlValidateDate, _
            Operator:=xlGreaterEqual, _
            Formula1:="2025/1/1"
    End With

End Sub

入力規則の種類（Type）

定数名	内容
`xlValidateCustom`	数式で定義
`xlValidateList`	リストから選択
`xlValidateDate`	日付制限
`xlValidateTime`	時間制限
`xlValidateTextLength`	文字数制限
`xlValidateDecimal`	小数値の制限
`xlValidateWholeNumber`	整数値の制限
`xlValidateInputOnly`	入力規則は設けないがヒント表示のみ

演算子の種類（Operator）

定数名	意味
`xlBetween`	指定範囲内
`xlNotBetween`	指定範囲外
`xlEqual`	等しい
`xlNotEqual`	等しくない
`xlGreater`	より大きい
`xlGreaterEqual`	以上
`xlLess`	より小さい
`xlLessEqual`	以下

入力規則を削除するには？

既存の入力規則を削除するには .Validation.Delete を使います。

Range("B:B").Validation.Delete

使用例：文字数制限（10文字以内）

With Range("C2:C100")
    .Validation.Delete
    .Validation.Add _
        Type:=xlValidateTextLength, _
        Operator:=xlLessEqual, _
        Formula1:="10"
End With

まとめ

項目	内容
設定方法	`.Validation.Add` を使用
削除方法	`.Validation.Delete`
使用用途例	日付制限、数値制限、文字数制限、リスト制限など
注意点	設定前に `.Delete` で規則を初期化すること

VBAで入力規則を柔軟に設定することで、ユーザーの入力ミス防止やデータ整合性の維持に大きく貢献できます。
業務用Excelテンプレートやマクロ付きブックを作成する際には、ぜひ取り入れてみてください。

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