【VBAフォーム】Tab不要で自動的に次のTextBoxへ移動させる方法とは？

2025年7月18日

VBAでフォームを使って日付や時刻を入力する場面では、「年 → 月 → 日 → 時 → 分 → 秒」のように順番にテキストボックスへ数値を入力することが多いかと存じます。このような入力操作の中で、毎回「Tab」キーを押すのは少々手間がかかることもございます。

本記事では、各テキストボックスに設定した最大文字数（MaxLength）に達した際に、自動で次のテキストボックスへフォーカスが移動する実装方法をご紹介いたします。VBA初心者の方でも簡単に導入できますので、フォームの入力効率を高めたい方はぜひお試しください。

概要：自動で次のTextBoxにフォーカスを移す仕組み

この機能は、各 TextBox の Change イベント内で、現在の文字数が MaxLength に達したかどうかを判定し、次の TextBox にフォーカスを移すというシンプルな仕組みで実現いたします。

事前準備

各テキストボックスに対して、以下のような MaxLength の設定をプロパティウィンドウで行っておく必要がございます。

項目	MaxLength の設定例
年	4
月〜秒	2

サンプルコード（UserFormモジュール）

以下は実装例でございます。コントロール名は任意に変更可能ですが、分かりやすいように「入力対象 → 次の入力欄」という順序で処理を記述しております。

' 共通処理：最大文字数に達したら次のTextBoxへ移動
Private Sub JumpToNextBox(currentBox As MSForms.TextBox, nextBox As MSForms.TextBox)
    If Len(currentBox.Text) >= currentBox.MaxLength Then
        nextBox.SetFocus
    End If
End Sub

' 各TextBoxのChangeイベントで呼び出す
Private Sub txtYear_Change()
    JumpToNextBox txtYear, txtMonth
End Sub

Private Sub txtMonth_Change()
    JumpToNextBox txtMonth, txtDay
End Sub

Private Sub txtDay_Change()
    JumpToNextBox txtDay, txtHour
End Sub

Private Sub txtHour_Change()
    JumpToNextBox txtHour, txtMinute
End Sub

Private Sub txtMinute_Change()
    JumpToNextBox txtMinute, txtSecond
End Sub

' 最終欄（秒）では任意でコマンドボタン等にフォーカス移動
Private Sub txtSecond_Change()
    If Len(txtSecond.Text) >= txtSecond.MaxLength Then
        btnSubmit.SetFocus
    End If
End Sub