はじめに
本記事では、**Kali Linux環境においてRust製の高速ポートスキャンツール「RustScan」**を導入し、正しく動作させるまでの手順を丁寧に解説いたします。
私は現在、Kali Linuxを使用してセキュリティ関連の学習を進めており、その中でRustScanを試したところ、非常に軽量かつ高速で優れたツールであると感じました。
RustScanとは?
RustScanは、Rust言語で開発された超高速のポートスキャナーです。Nmapの補助的な位置づけで使用することも可能であり、スキャン速度の速さが特長です。
公式サイト(GitHub):
https://github.com/RustScan/RustScan
Kali LinuxでのRustScanインストール手順
1. Rustのインストール(未導入の場合)
RustScanはRustで作られているため、まずはRust開発環境(cargo
コマンド)を導入する必要があります。
curl https://sh.rustup.rs -sSf | sh
画面の指示に従ってインストールを完了させてください。
2. RustScanのインストール
Rustが使える状態になったら、以下のコマンドでRustScanをインストールします。
cargo install rustscan
インストールには数分かかることがあります。正常に完了すると、~/.cargo/bin/
にrustscan
という実行ファイルが配置されます。
3. パスを通す
デフォルトではrustscan
コマンドがすぐに使えないため、パスを通す必要があります。
私の環境(Kali Linux + zsh)では、以下のコマンドで.zshrc
に追記しました。
echo 'export PATH="$HOME/.cargo/bin:$PATH"' >> ~/.zshrc
source ~/.zshrc
もしbash
を使用している場合は、.bashrc
の方を編集してください。
RustScanの動作確認
以下のコマンドでバージョンが表示されれば、正常にインストールされています。
rustscan --version
例:
RustScan 2.4.1
また、以下のようにしてポートスキャンが実行できれば、動作も確認できます。
rustscan -a 127.0.0.1
まとめ
Kali Linux環境でRustScanを使用するには、Rustの開発環境を整えた上で、cargo
を用いてインストールするのが最も確実です。インストール後は、パスの設定を忘れずに行うことで、どこからでもrustscan
を使用できるようになります。
セキュリティ調査やペネトレーションテストにおいて、RustScanの高速なスキャン能力は非常に役立つと感じました。