いまさら聞けないメソッドとは？プログラミング初心者向けにわかりやすく解説

2025年3月8日

プログラミングを学んでいると、「メソッド」という言葉を耳にすることがあるかもしれません。しかし、具体的にどのようなものなのか、関数とどう違うのか、いまいちピンとこない方も多いのではないでしょうか。本記事では、プログラミング初心者の方でも理解しやすいように、メソッドについて詳しく解説します。

メソッドとは？

メソッドとは、「クラスに属する関数」のことを指します。オブジェクト指向プログラミング（OOP）の概念の一つであり、特定のオブジェクトに対して処理を実行するために使われます。

たとえば、犬のオブジェクトを考えてみましょう。犬には「名前」や「年齢」といった属性がありますが、それだけでなく「吠える」「走る」「食べる」といった行動もありますよね。この「吠える」や「走る」といった行動がメソッドに該当します。

メソッドの具体例（Python）

では、Pythonのコードを使って、犬のオブジェクトを作成し、そのメソッドを実行する例を見てみましょう。

class Dog:
    def __init__(self, name):  # 初期化メソッド
        self.name = name

    def bark(self):  # 吠えるメソッド
        print(self.name + "はワンワンと鳴きました！")

# 犬のオブジェクトを作成
dog1 = Dog("ポチ")
dog2 = Dog("シロ")

# メソッドを呼び出す
dog1.bark()  # ポチはワンワンと鳴きました！
dog2.bark()  # シロはワンワンと鳴きました！

このコードでは、bark() というメソッドを定義し、オブジェクト dog1 や dog2 からメソッドを呼び出しています。これによって、それぞれの犬が吠える動作を再現できます。

関数とメソッドの違い

メソッドと関数は似ていますが、いくつかの違いがあります。

項目	関数	メソッド
所属	クラスに属さない	クラスに属する
呼び出し方	`関数名()`	`オブジェクト.メソッド名()`
例	`print("Hello")`	`dog1.bark()`

関数は単独で使われるのに対し、メソッドは特定のオブジェクトに対して動作するのが特徴です。

メソッドを使うメリット

メソッドを使うことで、オブジェクトごとに異なる動作を定義できるため、コードの再利用性が向上し、管理がしやすくなります。

たとえば、犬のほかに「猫」のオブジェクトを作成し、それぞれに異なる鳴き声のメソッドを持たせることができます。

class Cat:
    def __init__(self, name):
        self.name = name

    def meow(self):  # 鳴くメソッド
        print(self.name + "はニャーニャーと鳴きました！")

cat1 = Cat("タマ")
cat1.meow()  # タマはニャーニャーと鳴きました！

このように、異なる種類のオブジェクトに対して、それぞれの特性に合ったメソッドを定義できます。