【C++入門】すべての基本!ヘッダーとインクルード、名前空間std、coutでの画面出力を徹底解説

目次

はじめに:C++プログラムの構成要素

プログラムのコードを見ると、最初に出てくる#include <iostream>using namespace std;といったおまじないのような記述に戸惑っていませんか?

この記事では、C++プログラミングの第一歩として、以下の3つの基本的な要素を分かりやすく解説します。

  • ヘッダーとインクルード: プログラムに必要な機能を取り込む仕組み
  • std名前空間: C++の標準機能を使いやすくするための宣言
  • coutによる画面出力: コンソール画面に文字を表示する方法

これらの役割をしっかり理解することで、C++プログラミングの基礎が固まり、今後の学習がスムーズに進むはずです。それでは、一つずつ見ていきましょう。


ヘッダーとインクルード:機能の設計図を取り込もう

C++でプログラムを作成する際、キーボードからの入力や画面への出力など、基本的な機能は「ライブラリ」としてあらかじめ用意されています。

そして、そのライブラリの使い方や重要な情報が書かれているファイルが「ヘッダー」です。

#include <iostream>

この一行は、#includeという命令を使って<iostream>という名前のヘッダーをプログラムに**インクルード(取り込む)**することを意味します。

<iostream>は、キーボードや画面などへの入出力(Input/Output Stream)に関する機能の情報が詰まったヘッダーです。これをインクルードすることで、後述するcoutのような画面出力機能が使えるようになります。

ポイント ヘッダーは、まるで電化製品の「取扱説明書」のようなものです。説明書を読む(インクルードする)ことで、その製品(ライブラリの機能)を正しく使えるようになります。C++には<string>(文字列を扱う)や<vector>(配列を扱う)など、様々なヘッダーが用意されています。


std名前空間:機能の所属を明確にしよう

次に、多くのサンプルコードで見られるこの一行について解説します。

using namespace std;

これは「stdという名前空間(namespace)を使いますよ」という宣言です。

C++の標準ライブラリに含まれる機能の多くは、stdというグループに所属しています。stdは “standard” の略です。

もしこの宣言がない場合、coutを使う際には「stdグループに所属するcoutですよ」ということを、以下のように毎回明記する必要があります。

std::cout << "こんにちは!" << std::endl;

しかし、プログラムの冒頭でusing namespace std;と宣言しておけば、このstd::を省略してシンプルに書くことができるのです。

注意点 using namespace std;は手軽で便利ですが、大規模なプログラム開発では、他のライブラリと同じ名前の機能が衝突してしまう(名前の衝突)可能性があります。そのため、プロの開発現場ではstd::coutのように、所属を明記する書き方が好まれる場合もあります。学習の初期段階では、便利さからusing namespace std;を使うと覚えておけば問題ありません。


coutによる画面出力:文字の川を画面へ流す

coutは、コンソール画面(PCの黒い画面)へ文字や数値を表示するための機能です。

cout << "ようこそC++の世界へ!" << endl;
cout << "画面に文字を表示します。" << endl;

これは、「cout(コンソール出力)に対して、<< を使って文字列を流し込む」とイメージすると分かりやすいです。

  • cout: コンソール画面に繋がっている「ストリーム(データの流れ)」です。標準出力ストリームとも呼ばれます。
  • <<:挿入演算子」と呼ばれ、右側にあるデータを左側のストリームに挿入する(流し込む)働きをします。
  • "文字列": ダブルクォーテーションで囲まれた部分は「文字リテラル」と呼ばれ、そのまま画面に表示されます。
  • endl: 改行して、さらに内部のデータを画面に表示しきるための命令です。("\n"という改行文字を使うこともできます。)

サンプルコードで理解を深めよう

それでは、今回学んだ内容をすべて使った簡単なサンプルプログラムを見てみましょう。 以下のコードをコピーして実行すると、画面にメッセージが表示されるはずです。

// 必要な機能(入出力)を使えるように、iostreamヘッダーをインクルードします。
#include <iostream>

// stdという名前空間の使用を宣言します。これにより、std::を省略できます。
using namespace std;

// プログラムの実行が始まるmain関数です。
int main() {
    // coutを使って、コンソール画面に文字列と改行を出力します。
    cout << "Hello, C++ World!" << endl;

    int version = 23;
    cout << "C++" << version << "を学習中です。" << endl;

    // プログラムが正常に終了したことを示すために0を返します。
    return 0;
}

実行結果:

Hello, C++ World!
C++23を学習中です。

この短いコードの中に、C++の基本がぎゅっと詰まっています。各行が何をしているのか、ぜひご自身で読み解いてみてください。


まとめ

今回は、C++プログラミングの土台となる以下の3つの要素について学びました。

  • #include <iostream>: 入出力ライブラリの設計図を読み込む
  • using namespace std;: stdというグループの機能を使いやすくする
  • cout << "..." << endl;: 画面に文字や数値を表示する

これらは、今後どんなプログラムを作る上でも必ず登場する基本中の基本です。それぞれの意味をしっかり理解して、C++プログラミングの楽しい世界へ進んでいきましょう。

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この記事を書いた人

私が勉強したこと、実践したこと、してることを書いているブログです。
主に資産運用について書いていたのですが、
最近はプログラミングに興味があるので、今はそればっかりです。

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