【VBA】デバッグの必須スキル!イミディエイトウィンドウに値を出力する方法 (Debug.Print)

目次

はじめに

VBAでマクロを作成している際、「ループ処理の途中で、変数の値がどう変化しているか確認したい」「この処理が本当に実行されているか知りたい」といった場面は頻繁に起こります。

MsgBox を使って変数の値を表示する方法もありますが、ループのたびにメッセージボックスが表示されてしまい、確認作業が大変です。

こんなときに絶大な威力を発揮するのが、VBE(VBAエディタ)の「イミディエイトウィンドウ」と、そこに文字を出力する Debug.Print という命令です。

この記事では、マクロの実行を妨げることなく、裏側でプログラムの動きを確認できる、VBAデバッグの必須テクニック Debug.Print の使い方を解説します。


Debug.Print の使い方

Debug.Print は、指定した値や変数の内容をイミディエイトウィンドウに書き出す、非常にシンプルな命令です。

1. イミディエイトウィンドウの表示

まず、VBEのメニューから「表示」→「イミディエイトウィンドウ」を選択するか、ショートカットキー Ctrl + G を押して、ウィンドウを表示させておきます。

2. サンプルコード

このマクロは、Forループを使って計算を5回繰り返し、各回のループカウンターの値と、計算結果をイミディエイトウィンドウに出力します。

' Debug.Printでループ内の変数の値を確認する
Sub CheckVariableWithDebugPrint()
    Dim total As Long
    Dim i As Long
    
    total = 100
    
    ' ループ処理
    For i = 1 To 5
        ' 計算処理
        total = total + (i * 10)
        
        '--- Debug.Printで、現在の変数の値をイミディエイトウィンドウに出力 ---
        Debug.Print "ループ " & i & "回目 -> 合計値: " & total
    Next i
    
    Debug.Print "最終的な合計値: " & total
End Sub

3. 実行と結果の確認

上記マクロを実行すると、Excelの画面上では何も起こりませんが、VBEのイミディエイトウィンドウには、以下のように出力されます。

ループ 1回目 -> 合計値: 110
ループ 2回目 -> 合計値: 130
ループ 3回目 -> 合計値: 160
ループ 4回目 -> 合計値: 200
ループ 5回目 -> 合計値: 250
最終的な合計値: 250

コードの解説

Debug.Print "ループ " & i & "回目 -> 合計値: " & total

  • Debug.Print: この命令の後ろに記述した内容が、イミディエイトウィンドウに出力されます。
  • &: 文字列連結演算子を使って、固定の文字列("ループ " など)と、変数(itotal)の値を連結し、一つの文字列として出力しています。

MsgBox とは異なり、Debug.Print はマクロの実行を一切中断しません。そのため、ループ処理のように何度も値を確認したい場合でも、処理の流れを妨げることなく、裏側で何が起きているかをリアルタイムに監視することができます。


まとめ

今回は、VBAのデバッグ作業に欠かせない Debug.Print とイミディエイトウィンドウの使い方を解説しました。

  • Ctrl + G でイミディエイトウィンドウを表示する。
  • Debug.Print 変数名や文字列 で、マクロの実行を止めずに値を出力できる。

Debug.Print は、プログラムが意図通りに動作しているかを確認したり、バグの原因を突き止めたりする上で、最も基本的かつ強力なツールの一つです。複雑なマクロを作る際には、ぜひこのテクニックを活用して、効率的にデバッグ作業を進めてください。

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この記事を書いた人

私が勉強したこと、実践したこと、してることを書いているブログです。
主に資産運用について書いていたのですが、
最近はプログラミングに興味があるので、今はそればっかりです。

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