【Python】Requestsでレスポンスの詳細情報を取得・確認する方法

requests.get() などのメソッドを実行して返される Response オブジェクトには、サーバーからの応答内容に関するあらゆる情報が格納されています。

開発において、単にHTML本文を取得するだけでなく、通信の成否（ステータスコード）やメタデータ（ヘッダー）、あるいは画像データ（バイナリ）を適切に扱うためには、各属性の役割を理解することが不可欠です。

主要なレスポンス属性一覧

Response オブジェクトが持つ主要なプロパティとその用途は以下の通りです。

実行可能なサンプルコード

以下のコードは、Pythonの公式ドキュメントサイトにアクセスし、得られたレスポンスの各属性を確認するスクリプトです。文字化けを防ぐためのエンコーディング確認や、サーバー情報の取得方法が含まれています。

import requests

def analyze_response():
    # ターゲットURL（Python公式ドキュメント）
    target_url = "https://docs.python.org/3/"
    
    print(f"Fetching: {target_url} ...\n")
    
    try:
        # リクエストの送信
        response = requests.get(target_url, timeout=10)
        
        # 1. ステータスコードの確認
        print(f"Status Code: {response.status_code}")
        if response.status_code == 200:
            print(">> Access Successful")
        else:
            print(">> Access Failed")
            return

        # 2. エンコーディング情報の確認
        # Requestsがヘッダー等から推測した文字コードが表示されます
        print(f"Encoding: {response.encoding}")

        # 3. ヘッダー情報の取得
        # headersは辞書のようにアクセスできます
        print("-" * 30)
        content_type = response.headers.get('Content-Type')
        server = response.headers.get('Server', 'Unknown')
        print(f"Content-Type: {content_type}")
        print(f"Server Software: {server}")
        
        # 4. コンテンツの取得（テキスト形式）
        # HTMLの内容など、人間が読むデータは .text を使用します
        print("-" * 30)
        print("Response Body (Text - first 100 chars):")
        print(response.text[:100].strip() + "...")
        
        # 5. コンテンツの取得（バイナリ形式）
        # .content はバイト列を返します。画像保存などの際に使用します
        print("-" * 30)
        print("Response Body (Binary - first 20 bytes):")
        print(response.content[:20])

    except requests.RequestException as e:
        print(f"通信エラーが発生しました: {e}")

if __name__ == "__main__":
    analyze_response()

解説：text と content の使い分け

r.text（文字列）

Webページ（HTML）やAPIのレスポンス（JSONテキスト）など、テキストデータを扱う場合に使用します。ライブラリが自動的にデコードを行うため、通常はこちらを使います。もし文字化けが発生する場合は、アクセスする前に r.encoding = 'cp932' のように正しい文字コードを手動で設定してから r.text を参照することで解決できます。

r.content（バイト列）

画像ファイル（.jpg, .png）やZIPファイル、PDFなど、テキストではないデータをダウンロードする場合に使用します。これをファイルに書き込む際は、open('image.jpg', 'wb') のようにバイナリモードでファイルを開く必要があります。