PHPを動かそう!MAMPで簡単ローカル開発環境の作り方【Mac & Win対応】

HTMLやCSSの学習を終え、いよいよPHPを学ぼうとした時、多くの人が最初の壁にぶつかります。それは「実行環境の準備」です。

HTMLファイルはダブルクリックすればブラウザで表示できましたが、PHPはそれだけでは動きません。PHPは「サーバー」と呼ばれる特別な場所でプログラムを実行し、その結果をHTMLとしてブラウザに返す仕組みだからです。

この記事では、自分のパソコンの中に擬似的なサーバー環境(ローカル開発環境)を簡単に構築できる無料ツール「MAMP(マンプ)」の導入方法と、PHPファイルを表示するまでの手順を分かりやすく解説します。

目次

なぜ「サーバー」の準備が必要なのか?

Webサイトは、私たちのブラウザ(クライアント)が、インターネット上にあるサーバーに「このページを見せてください」とリクエストを送り、サーバーがそのリクエストに応えてデータ(HTMLや画像など)を返すことで表示されます。a client-server model diagramの画像

PHPのプログラムは、このサーバー側で実行される言語です。そのため、PHPを学習・開発する際には、手元のパソコンにこの「サーバー」と同じような役割を果たす環境を準備する必要があるのです。


MAMPで開発環境を整えよう

「サーバーを準備する」と聞くと難しそうですが、MAMPを使えば数クリックで完了します。

MAMPは、Webサーバーソフト「Apache」、データベース「MySQL」、そしてプログラミング言語「PHP」などを一括でインストールできる、非常に便利な無料パッケージです。(元々はMac用でしたが、現在はWindows版も提供されています。)

1. MAMPをインストールする

まずは公式サイトからMAMPをダウンロードしましょう。

  1. **MAMP公式サイト**にアクセスします。
  2. お使いのOS(macOSまたはWindows)に合った最新のものをクリックして、インストーラーをダウンロードします。
  3. Macの場合: ダウンロードした.pkgファイルを実行し、指示に従ってインストールします。インストール後、「アプリケーション」フォルダにMAMPが追加されます。
  4. Windowsの場合: ダウンロードした.exeファイルを実行し、画面の指示に従ってインストールを進めます。基本的には初期設定のままで問題ありません。

2. サーバーを起動する

インストールが完了したら、MAMPを起動してサーバーを動かしてみましょう。

  1. MAMPアプリケーションを起動します。
  2. ウィンドウの右上(Macの場合)またはメインウィンドウ(Windowsの場合)にある「Start」または「サーバーを起動」ボタンをクリックします。
  3. ApacheサーバーとMySQLサーバーのランプが緑色に点灯すれば、起動は成功です。

PHPファイルをサーバーに置いて表示しよう

サーバーが起動したら、いよいよ自分で書いたPHPファイルを表示させてみます。

1. 公開フォルダにPHPファイルを置く

MAMPで作成したWebサーバーが外部からアクセスできるフォルダは、決まっています。この特別なフォルダを「ドキュメントルート」と呼び、MAMPでは「htdocs」という名前のフォルダがそれにあたります。

  • Macの場合: /Applications/MAMP/htdocs
  • Windowsの場合: C:¥MAMP¥htdocs

このhtdocsフォルダの中に、index.phpという名前で以下の内容のファイルを作成・保存してください。

サンプルコード (index.php):

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
    <meta charset="UTF-8">
    <title>MAMPのテスト</title>
</head>
<body>
    <h1>MAMP on PHP</h1>
    <p>
        <?php
            echo "MAMPのサーバーが正常に動いています!";
        ?>
    </p>
</body>
</html>

2. ブラウザでアクセスする

ファイルが設置できたら、Webブラウザのアドレスバーに以下のURLを入力してアクセスします。

http://localhost:8888

localhostは「自分自身のコンピュータ」を指す特別な名前です。:8888はポート番号と呼ばれるもので、MAMPでは初期設定でこの番号が使われます。「MAMPのサーバーが正常に動いています!」と表示されれば成功です!

ファイル名をindex.php(またはindex.html)にしておくと、http://localhost:8888/のようにフォルダ名までのアクセスで自動的にそのファイルが表示されます。もし別の名前(例: test.php)で保存した場合は、http://localhost:8888/test.phpのようにファイル名まで指定してアクセスしてください。


(応用)エラーを表示させて開発効率を上げよう

開発中は、プログラムのミスによるエラーを画面に表示させると、デバッグ(修正作業)が非常にスムーズになります。

PHPの動作設定は「php.ini」というファイルで管理されており、MAMPのメニューから簡単に編集できます。

  1. MAMPのアプリケーションメニューから [ファイル] > [テンプレートを編集] > [PHP (php.ini)] > [利用中のバージョン] を選択します。
  2. php.iniファイルが開くので、display_errorsで検索し、以下のように設定を変更(OffOnに)して上書き保存してください。

変更前: ;display_errors = Off

変更後: display_errors = On ※行頭の;(セミコロン)はコメントアウトを意味するので、必ず削除してください。

設定を変更したら、MAMPの「サーバーを停止」ボタンを一度押し、再度「サーバーを起動」して再起動します。これで、コードに誤りがあった場合に、ブラウザにエラー内容が表示されるようになります。

まとめ

今回は、PHPの学習に不可欠なローカル開発環境をMAMPで構築する方法をご紹介しました。

  1. MAMPをインストールする
  2. MAMPを起動し、サーバーをスタートする
  3. htdocsフォルダにPHPファイルを置く
  4. ブラウザから http://localhost:8888 でアクセスする

この手順さえ覚えてしまえば、いつでも手元のPCでPHPのコーディングと動作確認ができます。準備は整いましたので、ここから本格的なPHPの学習を始めていきましょう!

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この記事を書いた人

私が勉強したこと、実践したこと、してることを書いているブログです。
主に資産運用について書いていたのですが、
最近はプログラミングに興味があるので、今はそればっかりです。

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