Pythonのリストは、一度作成した後でも、その中身を自由に変更できる非常に柔軟なデータ構造です。これを「ミュータブル(変更可能)」な性質と呼びます。
この記事では、リストの長さを取得したり、要素を変更、追加、削除したりするための基本的な操作方法を解説します。
len()
関数でリストの長さを取得する
リストにいくつの要素が含まれているかを知りたいときは、len()
関数を使います。len
は “length”(長さ)の略です。
# 買い物リスト
shopping_list = ["milk", "bread", "eggs", "cheese"]
# len()関数で要素数を取得
item_count = len(shopping_list)
print(f"買い物リストには {item_count} 個のアイテムがあります。")
# 出力: 買い物リストには 4 個のアイテムがあります。
len()
関数は、ループ処理の回数を決めたり、リストが空かどうかを判断したりする際によく使われます。
インデックスでリストの値を変更する
リスト内の特定の位置にある要素を、別の値に置き換えることができます。これには、変更したい要素のインデックスを指定して、新しい値を代入します。
shopping_list = ["milk", "bread", "eggs", "cheese"]
print(f"変更前のリスト: {shopping_list}")
# 2番目の要素(インデックス1)を "butter" に変更
shopping_list[1] = "butter"
print(f"変更後のリスト: {shopping_list}")
実行結果:
変更前のリスト: ['milk', 'bread', 'eggs', 'cheese']
変更後のリスト: ['milk', 'butter', 'eggs', 'cheese']
このように、bread
がbutter
に置き換わりました。
リストの連結
+
演算子を使うと、二つのリストを結合して、新しい一つのリストを作成することができます。これをリストの連結と呼びます。
list_a = [10, 20, 30]
list_b = ["X", "Y", "Z"]
# 二つのリストを連結
combined_list = list_a + list_b
print(combined_list)
# 出力: [10, 20, 30, 'X', 'Y', 'Z']
元のlist_a
とlist_b
は変更されず、新しいリストcombined_list
が作成される点に注意してください。
del
文でリストから値を削除する
リストから特定の要素を完全に削除したい場合は、del
文を使います。del
の後に、削除したい要素のインデックスを指定します。
shopping_list = ["milk", "bread", "eggs", "cheese"]
print(f"削除前のリスト: {shopping_list}")
# 3番目の要素(インデックス2)を削除
del shopping_list[2]
print(f"削除後のリスト: {shopping_list}")
実行結果:
削除前のリスト: ['milk', 'bread', 'eggs', 'cheese']
削除後のリスト: ['milk', 'bread', 'cheese']
eggs
がリストから削除され、リストの長さも短くなりました。削除された要素以降の要素は、インデックスが一つ前にずれます。
まとめ
今回は、リストを操作するための基本的な方法を学びました。
len()
: リストの要素数を取得します。- インデックスによる代入 (
list[i] = value
): 特定の要素を置き換えます。 +
演算子: 二つのリストを連結します。del
文 (del list[i]
): 特定の要素を削除します。
これらの操作は、リストを扱う上で非常に頻繁に使われます。しっかりと基礎を固めて、データの操作に慣れていきましょう。