Excelで大量のデータを扱う場合、一定の条件を満たす値を色で目立たせることは、視認性の向上や分析の効率化に非常に有効です。
本記事では、VBAを使って条件付き書式を設定し、特定の範囲内で一定の金額以上のセルを自動的に強調表示する方法をご紹介いたします。
目次
サンプルコード:VBAで条件付き書式を設定
Sub highlightByValue()
Dim myCondition As FormatCondition
With Range("D3:D12")
.FormatConditions.Delete ' 既存の条件を削除
Set myCondition = .FormatConditions.Add( _
Type:=xlCellValue, _
Operator:=xlGreaterEqual, _
Formula1:=200000)
myCondition.Interior.ColorIndex = 36 ' 黄色で塗りつぶし
End With
End Sub
コードの解説
要素 | 内容 |
---|---|
Range("D3:D12") | 条件付き書式を適用するセル範囲です。必要に応じて変更可能です。 |
Type:=xlCellValue | セルの値を基準とする条件付き書式を指定しています。 |
Operator:=xlGreaterEqual | 「以上(≧)」という条件演算子です。 |
Formula1:=200000 | 基準となる値(この例では20万円)です。 |
Interior.ColorIndex = 36 | セルの背景色を設定します。ColorIndex 36 は淡い黄色です。 |
実行結果
例えば、以下のような金額が D3:D12
に入力されている場合:
金額(円) |
---|
180000 |
220000 |
170000 |
250000 |
この中で 200000円以上のセルが黄色で塗りつぶされ、注目すべきデータが一目でわかるようになります。
応用例
xlLess
を使えば「未満」の条件にも対応可能です。Formula1
にセル参照を使えば、動的な基準値の比較も可能です。Font.ColorIndex
を追加すれば、文字色の変更にも対応できます。
まとめ
VBAを使うことで、条件付き書式を一括で設定・変更できるため、手作業よりもはるかに効率的です。
本記事でご紹介したコードを活用し、データの見やすさを高めるExcel業務を実現してみてはいかがでしょうか。