C++では、同じ処理を何度も実行したいときや、コードを整理したいときに「関数」を使うことで、プログラムをわかりやすく、再利用しやすく記述することができます。
本記事では、引数や戻り値のない関数の定義と利用方法を、シンプルなコード例とともに解説いたします。
目次
サンプルコード:基本的な関数の定義と呼び出し
以下は、「家を建てた」というメッセージを表示する関数を定義し、main()
関数内で呼び出す例です。
#include <iostream>
using namespace std;
// 関数 buildHouse の定義
void buildHouse()
{
cout << "家を建てました。" << endl;
}
// main関数で関数を利用
int main()
{
buildHouse();
return 0;
}
コードの解説
関数の定義部分
void buildHouse()
{
cout << "家を建てました。" << endl;
}
void
は戻り値がないことを示します。buildHouse
が関数名です。()
の中には引数が入りますが、今回は空です。- 関数内では
cout
を使ってメッセージを表示しています。
関数の呼び出し部分
int main()
{
buildHouse();
return 0;
}
main()
関数内でbuildHouse()
を1回呼び出しています。- 関数が実行されると、「家を建てました。」というメッセージが出力されます。
関数を使うメリット
項目 | 説明 |
---|---|
コードの再利用 | 同じ処理を複数箇所で繰り返し使える |
見通しの良い構造 | 処理ごとに関数化することでコードが整理される |
メンテナンス性向上 | 修正が必要な場合でも、関数だけ直せば済むことが多い |
よくある疑問
Q1. なぜ void
を使うのですか?
A. void
は関数が値を返さないことを表します。たとえば計算結果を返す関数なら int
や double
を使いますが、単に表示だけする関数であれば void
が適しています。
Q2. 関数名は自由に決めていいですか?
A. はい。ただし、他の関数名(例:main
)や予約語(return
, if
など)と重ならないようにし、意味のある名前をつけることが推奨されます。
まとめ
- C++では、関数を使うことでプログラムの構造を整理し、再利用性の高いコードを書くことができます。
void
型の関数は、戻り値を必要としない単純な処理に最適です。- 関数を定義して使う基本的な流れをしっかり理解することは、今後のステップアップに欠かせません。