C++の繰り返し構文には、処理の流れを制御するためのキーワードがいくつか用意されています。その中でも**continue文**は、特定の条件に該当したときに、そのループの処理をスキップし、次の繰り返しへ進むために使われます。
本記事では、for文とcontinue文を組み合わせた基本的な使い方と、処理の流れをスムーズに制御するテクニックをご紹介いたします。
目次
サンプルコード:continue文で処理をスキップする
#include <iostream>
using namespace std;
int main()
{
int skipAt;
cout << "どの回の処理をスキップしますか?(1~10)" << endl;
cin >> skipAt;
for (int step = 1; step <= 10; step++) {
if (step == skipAt) {
continue;
}
cout << step << "回目の処理です。" << endl;
}
return 0;
}
コードの解説
- 変数
skipAtにユーザーがスキップしたい回数を入力します。 for文で1~10までのループを実行します。if文で、現在のループカウンタstepがskipAtと等しい場合にcontinueを実行します。continueにより、その回の出力処理をスキップし、次のループに進みます。
実行例
どの回の処理をスキップしますか?(1~10)
4
1回目の処理です。
2回目の処理です。
3回目の処理です。
5回目の処理です。
...
10回目の処理です。
4回目の処理が出力されていないことが確認できます。
continue文の特徴と使いどころ
| 特徴 | 説明 |
|---|---|
| 処理のスキップ | 条件に合致した場合、残りの処理をスキップして次のループへ |
| breakとの違い | breakはループ自体を終了、continueはその回の処理のみスキップ |
| 使用タイミング | 「特定の条件だけ無視したい」場面に最適(例:奇数だけスキップなど) |
応用例:偶数だけ処理したい場合
for (int num = 1; num <= 10; num++) {
if (num % 2 != 0) {
continue; // 奇数はスキップ
}
cout << num << " は偶数です。" << endl;
}
このように、continueを使えば条件に応じた柔軟な処理制御が可能です。
まとめ
continue文は、ループ処理の中である条件だけ処理を飛ばすための構文です。if文と組み合わせることで、特定の条件に合致したときに処理をスキップし、次のループへ即座に移行します。- 処理の簡略化や見通しの良いコード設計に役立つため、正しい使い方を身につけておきましょう。
