目次
概要
C++ では、標準入力ストリーム std::cin
を用いることで、複数の値を連続して読み取れます。本稿では 2 つの整数を一度に入力し、それぞれの値を確認表示する処理を例示いたします。>>
演算子の連結により、ユーザーの入力負担を減らしながら効率的にデータを取得する方法を示します。
サンプルコード
// 2 つの整数を連続して入力し表示するサンプル
#include <iostream>
int main(int /*argc*/, char* /*argv*/[])
{
int valueA = 0, valueB = 0; // 変数の宣言と初期化
std::cout << "整数を 2 つ入力してください。" << '\n';
std::cin >> valueA >> valueB; // キーボード入力(連続読み取り)
std::cout << "最初に " << valueA << " が入力されました。" << '\n';
std::cout << "次に " << valueB << " が入力されました。" << '\n';
return 0;
}
コード解説
行 | 説明 |
---|---|
2 | #include <iostream> で標準入出力ストリームを利用します。 |
4 | main 関数がプログラムの開始点です。未使用引数は警告抑止のためコメント化しています。 |
6 | int valueA = 0, valueB = 0; で 2 つの整数型変数を宣言し初期値を設定します。 |
7 | std::cout により、入力を促すメッセージを表示します。 |
8 | std::cin >> valueA >> valueB; で空白区切りの 2 つの整数を連続して読み取ります。 |
10 | 最初に入力された valueA を出力し、値を確認します。 |
11 | 次に入力された valueB を出力し、順序どおり読み取れたことを示します。 |
13 | return 0; は正常終了を示します。 |
応用
cin
による連続入力は、空白または改行区切りで複数の値を取得できるため、配列やベクトルへまとめて読み込む際にも役立ちます。また、入力の妥当性確認には std::cin.fail()
でエラーフラグを検査し、無効入力時に再入力を促す方法が有効です。ファイルリダイレクトを利用すれば、テストデータを用いた検証も容易に行えます。
まとめ
>>
演算子を連結すると、ユーザーが 1 行で複数の数値を入力でき、プログラム側も簡潔に値を取得できます。入力順序を保持したまま変数へ格納し、確認表示する一連の流れを通じて、対話型プログラムの基礎を理解できます。より多くの値を扱う場合や入力検証を強化する際は、本稿の手順を発展させてご活用ください。