目次
概要
プログラム中の値を変更不可とするには const
キーワードを使用いたします。定数化された変数は再代入が禁止され、誤操作による値の破壊を防げます。本稿では倍精度浮動小数点型を例に、定数の宣言と出力の流れを示し、コンパイルエラーを通じて再代入が阻止される仕組みを確認いたします。
サンプルコード
// 定数を宣言し出力するサンプル
#include <iostream>
int main(int /*argc*/, char* /*argv*/[])
{
const double ratio = 3.14159; // 定数の宣言
std::cout << "円周率の値は " << ratio << " です。" << '\n';
std::cout << "この値は変更できません。" << '\n';
// ratio = 1.44; // エラー例:再代入は不可
return 0;
}
コード解説
行 | 説明 |
---|---|
2 | #include <iostream> で標準入出力ストリームを利用します。 |
4 | main 関数がプログラムの開始点です。引数は未使用のためコメント化しています。 |
6 | const double ratio = 3.14159; により倍精度浮動小数点型の定数を宣言し、値を代入します。 |
7 | std::cout で定数の値を表示し確認いたします。 |
8 | 定数が変更不可能である旨をメッセージとして出力します。 |
10 | return 0; はプログラムの正常終了を示します。 |
応用
const
はポインタや参照と組み合わせることで、関数引数の読み取り専用化やクラスメンバーの不変保証にも活用できます。また、定数式が求められるコンパイル時計算には constexpr
を用いると最適化効果が高まります。定数と変数を正しく使い分けることで、コードの意図を明確にし、保守性と安全性を向上できます。
まとめ
const
キーワードを付与すると再代入が禁止され、値の不変性をコンパイラが保証いたします。誤った再代入はコンパイルエラーで検出されるため、バグ発生を未然に防げます。本記事の例を基に、重要なパラメータや設定値を定数化し、堅牢なコード設計を進めてください。