ITやプログラミングに関する話題の中で、「パース(parse)」という言葉を耳にしたことはありませんか?日常会話ではあまり使われないため、初心者の方には少しわかりにくい言葉かもしれません。この記事では、「パース」の意味や使われる場面、具体的な例などを、わかりやすく解説いたします。
「パース」とはどういう意味?
「パース(parse)」とは、文字列などのデータを読み取り、その構造や意味を解析することを指します。もともとは英語の動詞で、「文を文法的に解析する」「構文を分解する」といった意味がありますが、ITの分野ではデータ構造として正しく解釈する処理を意味します。
たとえば、プログラミングの中でJSONやXMLなどの形式のデータを読み込むとき、「パースする」と言えば、そのデータをプログラムが理解可能な構造に変換することを指します。
JSONの例で見る「パース」
次のようなJSON(JavaScript Object Notation)形式の文字列があったとします。
{"name": "富士山", "height": 3776}
このデータをJavaScriptなどのプログラムで利用する場合、まずこの文字列を「パース」して、name
というキーに「富士山」、height
というキーに「3776」という値が入っていることをプログラム側で認識できるようにします。
もしこのJSONにエラーがあった場合、たとえば:
{name: "富士山", height: 3776}
このようにダブルクォート(”)が抜けていたり、全角スペースが混ざっていたりすると、正しくパースできず、エラーが発生します。
パースエラーとは?
「パースエラー」というのは、「このデータは正しい構文ではないため、読み取れません」というエラーです。たとえばWebアプリやサーバー側でJSONを受け取る際、パースエラーが発生すると、その後の処理が実行されず、画面が真っ白になったり、データの受け渡しが止まったりする原因になります。
まとめ
「パース」とは、データや文の構造を読み解いて理解する処理のことです。プログラミングでは、外部から受け取った文字列やファイルなどを正しく解析して扱うために、パース処理が欠かせません。エラーを避けるためには、正しい構文で記述し、全角・半角の違いなどにも注意する必要があります。
難しそうに感じるかもしれませんが、「プログラムにとって読める形に整える作業」と捉えると、イメージしやすくなります。今後プログラムを書く機会がある方は、ぜひこの「パース」という概念を覚えておくと役立つはずです。