経緯
通常、Excelでセルに値を入力してEnterキーを押すと、カーソルは下方向(縦)に移動します。
しかし、列ごとに順番に入力していきたい場面では、横方向にカーソルが動いた方が効率的なケースもあります。
そこで今回は、セルに値を入力したあと、自動で隣の列へカーソルを移動させる方法をVBAで実装してみました。
実現したい仕様
- B列に値を入力すると、C列にカーソルが自動で移動
- C列 → D列、D列 → E列…というように、入力後に右方向へカーソルが移動
- G列まで進んだら、L列にジャンプ
実装コード(VBA)
以下は、Worksheet_Change
イベントの処理として使用するコードです。ThisWorkbook
や Sheetモジュール
内から共通的に呼び出す形でも構いません。
Public Sub SheetChanged(ByVal Target As Range)
Dim nextColumn As String
' 対象列に応じて次の列を指定
Select Case Target.Column
Case 2 ' B列
nextColumn = "C"
Case 3 ' C列
nextColumn = "D"
Case 4 ' D列
nextColumn = "E"
Case 5 ' E列
nextColumn = "F"
Case 6 ' F列
nextColumn = "G"
Case 7 ' G列
nextColumn = "L"
End Select
' 指定がある場合、同じ行の右のセルを選択
If nextColumn <> "" Then
Target.Worksheet.Cells(Target.Row, nextColumn).Select
End If
End Sub
コードの補足
Target.Column
で編集されたセルの列番号を取得Select Case
を使って、条件ごとに次に移動する列を設定Target.Row
を使って、行番号は変えずに横方向だけ移動- 例えば「B3」に入力すると「C3」にカーソルが移動するようになります
応用のヒント
- 最後に入力する列の次を
L列
のように大きくジャンプさせることで、集計列やチェック項目に飛ばすことも可能です - 移動先が固定で良ければ
Offset(0, 1)
を使ってもシンプルに記述できます:
vbaコピーする編集するTarget.Offset(0, 1).Select
- 複数列の入力処理と組み合わせることで、フォーム的な入力体験も実現できます
まとめ
- VBAを使えば、セル入力後に自動で横移動する処理を実装可能
Select Case
を使えば柔軟に列の制御ができる- 作業の流れに合わせてセル移動を調整することで、入力効率が大幅に向上
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
参考になれば幸いです。
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