目次
経緯
共有サーバー上でExcelファイルを複数人で使用していると、
誰が開いているのか分からないまま、別の人が編集を始めてしまい、上書きや不具合が起きることがあります。
たとえば、「森さんが先に開いているのに、林さんがあとから開いて編集を始めてしまう」ような状況です。
これを防ぐために、「誰がファイルを開いているか」を明示する方法をVBAで実装してみました。
実現したい仕様
- ファイルを開くと、自動的に「現在開いているユーザー名」がセルA1に記録される
- すでにA1に名前が記録されている状態で開いた場合、「○○さんが開いています」と警告が表示される
- ファイルを閉じたとき、自分が記録者であればA1の内容を自動でクリア
- ユーザー名の取得は
Environ("USERNAME")を使用(Windowsログイン名)
設定例
- ユーザー1:「森」さん
- ユーザー2:「林」さん
- 使用するセル:Sheet1 の A1 セル
実装コード(ThisWorkbook)
VBAエディタで ThisWorkbook モジュールに以下のコードを貼り付けてください。
' ファイルを開いたときの処理
Private Sub Workbook_Open()
Dim userName As String
Dim cellContent As String
' Sheet1のA1セルを確認
cellContent = Sheets("Sheet1").Range("A1").Value
If cellContent = "" Then
' A1が空欄 → 現在のユーザー名を記録
userName = Environ("USERNAME")
Sheets("Sheet1").Range("A1").Value = userName
Else
' A1に誰かの名前がある → メッセージ表示
MsgBox cellContent & " が開いています。", vbExclamation, "ファイル使用中"
End If
End Sub
' ファイルを閉じるときの処理
Private Sub Workbook_BeforeClose(Cancel As Boolean)
Dim currentUser As String
currentUser = Environ("USERNAME")
' 自分が開いたユーザーなら、A1をクリア
If Sheets("Sheet1").Range("A1").Value = currentUser Then
Sheets("Sheet1").Range("A1").ClearContents
End If
End Sub
コードの仕組み
- 開くとき:
→ A1が空欄なら、自分のユーザー名を記録。
→ すでに誰かの名前がある場合は、警告メッセージで通知。 - 閉じるとき:
→ A1に書かれた名前が自分のユーザー名と一致する場合のみA1を空欄に戻す。
→ 他人が開いている最中に誤って上書きしてしまうことを防げます。
注意点
- A1セルは「使用中の記録用」として扱うため、他の用途には使用しないでください
- 複数人が同時に開いてしまう前に、警告で気づけるようになるだけで、ロックはしません
- 本格的な同時編集制御が必要な場合は、共有モードやSharePoint連携の活用もご検討ください
まとめ
- Excel VBAを使えば、誰がファイルを開いているかをシンプルに可視化できます
- 共有ファイルでの競合を防ぐには、事前の確認と制御が重要
- A1セルの活用とログインユーザーの取得で、無理なく運用に組み込める仕様
「誰が開いているのか分からない」を防ぎたい方は、ぜひこの方法を取り入れてみてください。
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