最近、株を始めた人に「前日の終値と今日の始値が違うのはなんでなの?」と質問がありました。
結論、「前日の終値」と「今日の始値」には関係性はありません。
私もうまく答えられなかったので、勉強してみました。
株価の決定のメカニズムはどうなっている?
株式取引の基本は「購入希望者と販売希望者」の間の交渉により動いています。
例えば、Aさんが10万円で株を手に入れたいと考えている一方で、Bさんがその株を10万円で手放したいと思っている場合、これらの希望が一致することで、Aさんは株を購入し、Bさんはそれを売ることができるのです。
そして、この取引のプロセスをスムーズに進行させるために、証券会社が中心となって機能しています。
始値と終値の定義は?
証券市場が開いている期間中、株の取引は絶えず行われます。
「始値」とは、その日の取引が開始されたときの最初の株価を指します。 一方、「終値」は、取引の終了間際に成立した最後の株価を示します。 これらの価格は、株を購入したい者と売却したい者の間の需給のバランスによって形成されるものです。
前日の終値と翌日の始値は直接的な関連性はない
株の取引は、購入希望者と販売希望者の間での合意があった時点でのみ実現します。そのため、前日の終値が翌日の取引開始価格として自動的に設定されるわけではありません。
前日の終値は、その日の取引が閉じる際の最後の価格に過ぎません。 もし前日の市場終了後に、該当する企業が良好な業績を公表した場合、多くの人々がその株を手に入れたくなり、翌日の始値は前日の終値よりも高く設定される可能性があります。逆に、不利なニュースが伝わった場合は、翌日の始値が前日の終値よりも低くなることも考えられます。
前日の終値の影響は?
前日の終値は、次の営業日の株価の変動範囲、すなわち値幅制限に直接影響を与えます。
具体的には、ストップ高やストップ安、これらの価格の基準として終値が参照されます。また、前日の終値は、その日の市場での最後の取引価格としての参考情報としても活用されます。
始値が決まる要因は?
株の始値は、多くの要素によって形成されます。
- 企業の最新の業績や発表ニュース
- 市場の全体的なトレンドや動き
- 他の市場、例えばナスダックや先物市場の動向
- 為替の変動、例えば円の強弱
- 国の政治的状況、国内外を問わず
- 投資家たちの関心や焦点
これらの要因が組み合わさって、毎日の始値が決まっていきます。
まとめ
株価の動きには様々な要因が関わっており、中でも「前日の終値」と「翌日の始値」の関連性については、多くの方が混乱を感じることがあります。しかし、実際にはこれらの価格の間に直接的な関連性は存在していません。株の価格は「購入希望者」と「販売希望者」の間の合意によって決定されます。前日の終値は、あくまでその日の最後の取引価格を示しているものであり、翌日の始値と直接関係があるわけではありません。ただし、前日の終値は翌日の値幅制限の基準として参照されることがあります。また、始値がどのようにして決まるかというと、企業の業績、市場のトレンド、他の市場の動き、為替の変動、政治的状況、そして投資家の関心など、多くの要因が影響してきます。