C++入門:変数の使い方をマスター!宣言・代入・初期化の基本を解説

目次

はじめに:なぜ「変数」が必要なのか?

C++では、coutという機能を使って、画面に文字や計算結果を表示することができます。例えば、以下のように書けば25 + 75の計算結果を表示できます。

// このコードを実行するには #include <iostream> と using namespace std; が必要です。
cout << 25 + 75; // 画面に100と表示される

しかし、この方法では計算する値が変わるたびにプログラムのコード自体を書き直さなければならず、非常に不便です。

もし、プログラムの中で値を一時的に保存し、その値を好きな時に取り出したり、変更したりできれば、もっと柔軟で強力なプログラムが作れます。その「値を保存しておく仕組み」こそが「変数」です。

この記事では、C++プログラミングの核となる「変数」の概念と、その使い方(宣言・代入・初期化)について詳しく解説していきます。


変数とは? 値を保存しておくための「箱」

変数とは、**さまざまな値を入れたり、取り出したりできる、名前のついた「箱」**のようなものです。

プログラムの中で扱いたい数値や文字列などのデータを、この変数という箱に入れておくことで、その値を後から参照したり、計算に使ったりすることができます。

変数を使うには、大きく分けて3つのステップがあります。

  1. 宣言: どんな種類のデータを入れるための、どんな名前の箱を用意するか決める。
  2. 代入: 用意した箱に、後から値を入れる。
  3. 初期化: 箱を用意すると同時に、最初の値を入れておく。

それぞれを順番に見ていきましょう。


変数の「宣言」:箱を用意して名前を付ける

変数という箱を使うには、まず「こういう箱を使います」とコンピュータに知らせる「宣言」が必要です。箱に名前がないと区別がつかず困ってしまうため、宣言は必須の作業です。

int number;

これは、「numberという名前の変数を宣言する」という宣言文です。

  • int(イント): この箱に入れられるデータの種類を指定する「」です。intは「整数(integer)」を意味し、このnumberという変数には整数値(例: 1, 100, -50)を格納できることを示します。
  • number: プログラマーが自由につけられる「変数名」です。
  • ;(セミコロン): 文の終わりを示す記号です。

intという「型(設計図)」から、numberという名前の「変数(実体)」がメモリ上に作られる、とイメージしてください。


変数への「代入」:箱に値を入れる

宣言して用意した変数に、後から値を入れる操作を「代入」と呼びます。代入には=代入演算子)を使います。

int number;    // int型の変数numberを宣言
number = 99;   // 変数numberに99を代入

ここで重要なのは、プログラミングにおける=は、数学の「等しい」という意味ではないということです。=は、**右辺の値を、左辺の変数に代入する(入れる)**という指示を出す記号です。


変数の「初期化」:宣言と同時に値を入れる

変数は、宣言しただけの状態だと、中身が空っぽ、あるいは無意味な値(ゴミデータ)が入っている可能性があります。この状態で変数の値を使おうとすると、予期せぬエラーの原因になります。

そこで、変数を宣言すると同時に最初の値を入れておく「初期化(initialize)」を行うことが強く推奨されます。

int valueA = 75;
int valueB = 25;

これは、int型の変数valueAを宣言すると同時に75という値で初期化し、valueB25で初期化する、という意味です。

「初期化」と「代入」の違い

  • 初期化: 変数を生成する時に、最初の値を入れること。
  • 代入: すでに生成されている変数に、後から別の値を入れること。

違いをしっかり区別しておきましょう。


サンプルコード:変数を使って計算してみよう

それでは、今回学んだ内容をすべて使ったサンプルプログラムです。2つの変数を初期化し、その和を計算して表示します。

#include <iostream>

using namespace std;

int main() {
    // 2つの整数型変数を宣言し、それぞれ初期化します。
    int valueA = 75;
    int valueB = 25;

    // 変数valueAとvalueBを足し算し、結果を格納するための変数を宣言・初期化します。
    int sumResult = valueA + valueB;

    // 整数リテラル(直接書かれた数値)と変数の値を組み合わせて出力します。
    cout << valueA << "と" << valueB << "の和は" << sumResult << "です。" << endl;

    // プログラムが正常に終了したことを示します。
    return 0;
}

実行結果:

75と25の和は100です。

このように変数を使うことで、valueAvalueBの値を変更するだけで、プログラムの他の部分を書き換えることなく計算結果を変えることができます。


まとめ

今回は、C++の基本である「変数」について、その概念と使い方を解説しました。

  • 変数: 値を一時的に保存しておくための、名前が付いた「箱」。
  • 宣言: int number; のように、使用する変数の「型」と「名前」を決めること。
  • 代入: number = 99; のように、宣言済みの変数に値を後から入れること。
  • 初期化: int number = 99; のように、宣言と同時に最初の値を入れること。安全のため、変数は必ず初期化するのが基本です。

変数はプログラミングのあらゆる場面で登場する、非常に重要な要素です。この基本をしっかりと押さえて、次のステップに進んでいきましょう。

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この記事を書いた人

私が勉強したこと、実践したこと、してることを書いているブログです。
主に資産運用について書いていたのですが、
最近はプログラミングに興味があるので、今はそればっかりです。

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